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2013年11月30日(土) | ♯269 生産者・JA・行政で取り組む担い手対策編
2013年11月30日(土) | 新規就農が町のいい刺激に!
2013年11月30日(土) | 新人研修!長年の夢を叶えるために…
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2013年11月30日(土) |  ♯269 生産者・JA・行政で取り組む担い手対策編

佐々木
「今日はむかわ町にやってきました」

河野「5年くらい前に来ましたね」

森崎「ハッキリ覚えてます!」

河野「本当ですか?何取材しました?」

森崎「ししゃも!」

河野
違います。
 5年前もそのボケやってはります!」

河野
春レタス!別名、乳草(ちしゃ)

森崎
「覚えております。
 レタスは切りたて新鮮だと
 切り口の茎から粘性の白い液体が出ます。
 それは痛んでるんじゃなく新鮮な証拠!
 これをペロリと舐めるとほろ苦い感じで
 『ラクチュコピクリン』
 という成分がございまして
 軽い鎮静・睡眠効果がございます」

河野
「すみません。確かにスゴイんですけど
 今回それじゃないんで!」

佐々木
「道内の農業関係者だけじゃなく
 それ以外の方からもココむかわ町は
 注目されているんです! 」 

レタスでは無く、ししゃもでも無く、
むかわ町が注目を集めるものとは!? 

みんなでその秘密を探っていきましょう。

今回一緒にお勉強してくれるあぐりっこは
小学5年生の高野かおりちゃんと、
小学6年生の丹野創一朗(ソウイチロウ)君。

佐々木
「さてあぐりっこ。
 この漢字はなんて読むか分かるかな?」

ソウイチロウ
「しんき◎△のう?」

森崎
何て言った?
 しんき◎△のう?」

佐々木
「これは新規就農(しんきしゅうのう)

森崎
「これは『農業に就く』という意味です」

新規就農支援とは生産者の高齢化
後継者不足による農業の担い手確保
目的に考えられた取り組みで、
全道各地で行われています。

佐々木
新規就農をみんなで学びます」

森崎
「つまり農家さんでなかった人、
 普通にお仕事をされてた人
転職して
 農業を始めることですよね

佐々木
「そういった形は
 これまでもあぐり王国でもやってきました」

森崎「ありましたよ。やってますよ~」 

河野
「どうしてむかわ町でやるんですか?」

佐々木
「そうなんです!
 むかわ町は他の町とちょっと違う

森崎「ええっっ!!」

河野「まだ驚くポイントそんなにないですよ」
 
佐々木
「その取り組みがどんなものなのか
 注目される理由は何なのか?
 今日はみんなで探りたいと思います!」

ということで一行が訪れたのは
『むかわ町鵡川農業センター』。
新規就農を支援する取り組みについて、
『むかわ町地域担い手育成センター』の
飛岡雅幸さんに詳しく教えて頂きます。

飛岡さん
「まず現在むかわ町で1年間に
 『農業やりたいぞっ!』
 相談に来る方、就農希望者ですが
 年間30名ほどいらっしゃいます」

さて就農希望者に対して
どのような対応をしているのでしょうか?


2013年11月30日(土) |  新規就農が町のいい刺激に!
飛岡さん
「まずは土日夏休みを利用して
 『短期農業体験』『プレ体験』をやって
 農家に泊まり込みで農家の生活
 体験してもらう!」

森崎
「それで(自分には)合わないって場合は
 お断りすることも出来る?」

飛岡さん
「プレ体験で『農業は自分に向いてない』
 と思った場合は、
 辞める方もたくさんいます」
 
河野「ほかの町でもやってる?」

飛岡さん
「やってる所もあると思うんですが
 うちの特徴は
 『短期体験で農家に泊まる』。
 実際に農家の生活をして
 (農家の方と)ごはんを食べたり
 お酒を飲みながら
 農業のことやむかわ町のことを
 じっくり聞きことが出来る!」

森崎「飛岡さんお酒好きそう~!」

短期農業体験のあとは、
1年間の長期農業体験を行います。
その後、関係機関による
就農への意思確認
適性審査などを経て、
町内の研修農場で2年間、
より実践的な農作業を体験。
むかわ町では、このような段階的な
ステップアップによって
『新規就農』を支援しています。
そして、さらなる特色が-

飛岡さん
「地域の生産者受け入れ農家、
 農協・町・農業委員会、
 こういった関係機関が一体となって
 新規就農者をサポートするような
 体制をとっているんです!」

森崎「なんかいっぱいいますよ~!」

佐々木
「サポートする人がこんなにいます」

森崎
「一家族にこれだけのたくさんの
 人たちがバックアップしてくれる…」

河野「これは珍しいことですか?」

飛岡さん「そうですね!」

森崎
「町をあげて新規就農者を
 歓迎しますよってことですよね」

飛岡さん
「この体制を整えるのに
 一番最初に『やりましょう』と言ったのが
 農業者からなんです。
 これからのむかわ町の農業を考えたときに
 町外から農業に携わる人を育てようと…
 そこでむかわ町やJAも含めた関係機関が
 バックアップする体制を整えました」
 
森崎
「みんなで分担してフォローしようよっ
 盛り上げようよってことが
 むかわ農業・むかわ町のためになる!
 これが確立してるって素晴らしいですね」

飛岡さん
「長い年月がかかりましたけど
 なんとかここまで来たのかなっって!」

じゃーんもんすけです。
2010年に生産者やJA、
そして役場などが連携して本格的な
新規就農への取り組みが始まりました。

地域全体の万全なサポート体制によって
就農希望者の相談件数が増加。
就農後の営農体制にその理由があるんだって。

JAむかわ 西内敬宜さん
「取り組みやすい農業が“ハウス栽培”。
 今むかわ町ではトマトやレタス栽培に
 取り組んでいますので
 お金がかからない取り組み方として
 ハウス栽培をメインにしています。
 最近は農業法人も増えてきてますので
 農業者の片腕となって
 一生懸命に仕事してもらうことは
 むかわ町の農業のためになっています。
 関係機関や団体が一体となって
 積極的に支援しています」

むかわ町で取り組んでいる新規就農は
ビニルハウスなどを使った野菜栽培に
限定していて、年間を通した
安定的な生産体制を確立しています。

生産量の向上にも繋がる新規就農。
この取り組みを積極的に進めた
地元生産者さんにその想いを伺いました。

生産者 内海 久俊さん
「地域の人たちも新規就農者には
 かなり期待をしているし
 彼らもすごい前向きで真剣で活気がある!」

内海さん
地域の高齢化が進んでいるので
 若い人と接することで
 元気になって頑張る!
 そのような相乗効果いい刺激
 なっていると思ってます」

地域全体に活力を与える
むかわ町の新規就農の取り組み。
全道各地にもっと広がるといいよね!


2013年11月30日(土) |  新人研修!長年の夢を叶えるために…

次にあぐり一行がやってきたのは
巨大なハウスが連なる農場です。

佐々木
「鵡川研修農場で実際に
 農業体験をしているところ。
 ハウスが8棟あるそうですよ」

新規就農を目指して研修に参加しているのは、
札幌ご出身の
研修1年目・阿部育生さん(41歳)と
研修2年目・関浩一さん(47歳)です。

佐々木
「ハウスの中で作業されてましたが
 何をしていたんですか?」

関さん「トマトの収穫です」

森崎「もう11月ですよ?」

関さん
「時期的にはほぼ終わり頃なんです」

森崎
「こんなに上にトマトがなっているのを
 見たことない!
 これってハサミで収穫するの?」

すると関さん、
まずはプチンと手でトマトを収穫。

軸をハサミでカットします。

関さん
「(軸を切らずに)トマトを箱に詰めると
 ほかのトマトに穴を開けるので
 必ず軸をきっています」

森崎「そうなんだ~」

河野
「なんか研修センターの先生みたい!」

研修農場ではハウス栽培の技術を
学ぶだけではなく生産者と同じように
自分たちで収穫と出荷まで
行っているんです。

せっかくなので、
あぐりっこも収穫体験をさせて頂きました!

自分で収穫したもぎ立てトマトのお味は?

ソウイチロウ
「普通のトマトより酸っぱさが
 いい感じのところで、
 すごいいつものトマトより
 おいしくて食べやすい!

さて佐々木アナウンサーも一口…

佐々木
「…ウソでしょこれ~!!
 すごい甘い!! 」

河野
「すみません。どういうリアクションか
 よくわからなかったんですけど…」

佐々木「果肉の部分が甘い!」

河野
自分が育てたトマト
 食べた人のリアクションって
 見たことあります?」

関さん「いや全然ないです
 
河野「じゃあ初めて?どうですか?」

関さん
「正直…うれしいです

現在、新規就農に向けて研修中の
関さんと阿部さん。
共に家庭菜園などで農業への興味を抱き、
札幌でのサラリーマン生活に終止符を打ち、
むかわ町にやって来ました。


2013年11月30日(土) |  むかわ町の農家さんに認められたい!

人生をかけた新規就農。
なぜむかわ町を選ばれたのでしょうか?

関さん
「町の人たち役場やJAの方、
 農家さんの色んな後押しもありますので
 ここだったらきちんと出来ると思って
 来ました」

阿部さん
「僕が初めてむかわ町に来た時に
 レタスがハウスにびっしりあった…」

阿部さん
「それを見たときに
 冬にこの緑のレタス作って
 夏にトマトを作って…
 1年中、農家が出来るのがいいなあ
 というのが一番の決め手になりました」

佐々木「何か質問あるかな?」

ソウイチロウ
「最初はうまくいかない事も
 あったと思うんですけど
 頑張れた秘訣とかは
 あるんでしょうか?」

関さん・阿部さん
「う~~ん、難しい質問だなあ(苦笑)」

森崎
「原稿用紙に書いてほしいぐらいの
 お題だねえ~」

阿部さん
野菜ってやってもやっても
 正解がない。
 『これでいい!』というのがないので
 毎年毎年これしたらどうだろうとか
 試行錯誤をして
 『おいしいものを作ろう』というのが
 頑張れる秘訣だと思います」

地元生産者など多くの人達の
サポートを受けながら、
夢の実現を目指す二人。
大きな希望を持って、
新規就農を目指しています。

森崎「どんな農家になりたいですか?」
 
関さん
「むかわ町の農家の名に恥じない
 物づくりをしていければと思います」

阿部さん
「畑違いの所から来て農家目指しているんで
 会社勤めの経験や情報を活かしながら
 農家になって、ゆくゆくは子供が成長して
 『農家ってそんなに悪くないよね』って
 思っておもえるような農家になってですね、
 むかわ町の農家さんにも認められるように
 頑張りたいなと思います」 

佐々木
「一人前の農家さんになったみなさんに
 取材に来たいですよね~」

森崎「早くして~いつか取材にきますよ!」

さてお次は実際にむかわ町で
新規就農を果たした札幌出身の
宮川正太郎(34歳)さん。
ハウス栽培のトマトとレタスを
生産しています。

佐々木
「今は何をされているんですか?」

宮川さん
≪わけありトマト≫を作っていました」

河野
「わけありトマト??何ですか?」

宮川さん
「少し形が悪いものなどを袋詰めして
 出荷しています」
 
森崎
「何かうまくいかなかった事ありますか」

宮川さん
「長雨とかが続いたので
 カビが出ちゃって…
 防除とかしたんですけど
 タイミングが良くなかったのか…」

森崎
「すべて初めてですもんね」

正太郎さんは元海上自衛隊員。
「自然に囲まれた環境で農業がやりたい」
という思いから4年前、
むかわ町での農業体験に母親と参加。

その後、2年間の研修を経て
念願の新規就農を実現しました。

現在は母親の京子さんと
奥様の望さんも一緒に
野菜作りをしています。

2013年11月30日(土) |  生産者としてのアツい想いとは?

森崎
「息子さんが自衛隊辞めて
 農家になるんだって
 聞かされた時、どう思ったんですか?」

母・京子さん
「自然の中で何かをやりたい!
 と言うのがあったから、
 そんなにビックリしなかったですね。
 男の仕事としていいなと思いました」

森崎
「そんな正太郎さんを見て
 奥様はどう思われたんですか?」

妻・望さん
「本当に農業に対して気持ちが
 すごいアツイ男だったんですよね。
 『ついて行きます』って感じしか
 なかったですね」

河野
「前の仕事だったら一緒にいることが
 できないですよね?今は居られる!」

母・京子さん
うれしいですね。
 私は本当にすごく幸せだなって感じます。
 息子の頑張っている姿が見れて!
 親ってそうじゃないかな?って思います」

河野「どんな農家さんになりたいですか?」

宮川さん
「やっぱり作ることを楽しく思えるように
 自分の技術をもっと磨いていきたいのと
 やはり僕は新規で来ているので
 『農業やったことない人でも農業出来る』
 というところを何か感じてもらって
 仲間が増えていければいいと思います」

母・京子さん
「違いますね男の人は!
 結婚したら変わりますね~
 みなさんも結婚してください!」

河野さん
でへへへ。結婚してます。
 すみません結婚してる感、
 全然出てなくて!

森崎「すみまっせ~~~ん!!」

とても素敵な宮川さんご家族でした。

佐々木
「それではむかわ町産の食材を使った
 絶品料理を頂きましょう。
 JAむかわ女性部の佐藤さん、須藤さん、
 古根川さんです」

河野
「むかわ町のキャッツアイと呼ばれた
 お三方ですか?」

須藤さん「もちろんでございます…」

堂々たる返しにみんな大爆笑!

JAむかわ女性部の皆さんに作って頂いた
お手軽料理!
1品目は完熟していない青いトマトで作った
『青トマトのマリネ』。

ソウイチロウ君、一口食べて…
「う~~ん♪」

森崎
「ソウイチロウ貫録出たな~」

そして2品目はコンソメスープに、
カボチャ・ジャガイモ・ほうれん草の団子を
添えた『3色団子のスープ』。

食が進むソウイチロウ。再び…
「う~~ん♪」

河野
「おじさんか?何歳やねん?」

さて大人チームも。
森崎
モッチモチプルンプルン!
 食べやすい」

河野「美味しい!」

最後は地元のパン工房
「夢風船(ゆめふうせん)」で作る、
完熟トマトを生地に練り込んだ
『トマトパン』です。

河野
「これはトマトの甘みがふんだんに
 感じられるパンですね!」

佐々木
「中にトマトソースが入っていて
 イタリアンな味になっていますね」

※詳しい作り方はレシピコーナーを
 ご覧くださいね!

とここでリーダーが…

森崎
「オレ思い出したんだけど…
 女性部のみなさんの前で
 講演会をしたことがあるんです。
 その時に随分盛り上がっている場所があって
 『そちらどちらのJAの女性部ですか?』
 って聞いたら…むかわでしたね!
 えらい盛り上がってました」

むかわのキャッツアイお三方
手を上げて
「(その場に)いきましたよ~

森崎
「そうでしたそうでした!
 みなさんでした~」

河野「話は聞いてたんですか?」

佐藤さん
「話は聞きに行きました。札幌までね~」
 
河野
「どうでした?
 札幌まで行った甲斐ありました?」

お三方「ありましたね~」

河野「今でも心に残ってる言葉あります?」
 
佐藤さん
「…ちょっとないですね!」

さすがパワフルなJAむかわ女性部。
あぐり一行でもかないません…

さて夢の新規就農を目指し邁進する
関さん、阿部さん。
そしてアツい想いを語って下さった
新人生産者の宮川さん。
みなさんの今後が楽しみ…
手厚いむかわのサポートで
ステキな生産者さんになって下さいね。


2013年11月23日(土) |  ♯268 多くの人とつながる循環型農業とは編

森崎「うわ~流れてる!すごいね~」

あぐり一行「すごい量だよ~」

森崎
「まさに北海道の代表する…
 じゃがいもの山!」

佐々木
「ただのジャガイモじゃない!
 これは“でんぷん”になる
 『デンゲン馬鈴薯(ばれいしょ)』
 と言います」

森崎
「でんげん!
 澱粉(でんぷん)の料になる
 馬鈴薯(ばれいしょ)」

佐々木
「今日やってきた町は小清水町です。
 今、小清水町はとっても活気
 みなぎっているそうです!」
 
森崎「活気があるんですか?」

佐々木
「すごく元気がいい町なんですが
 その秘密がこの
 “でんげん馬鈴薯”に隠されている!」

森崎「これが活気の源?!」

でんげん馬鈴薯で町が元気になるって
どんなことなのでしょうか?
その秘密を探っていきましょう。

あぐりメンバーが伺っているのは
JAこしみずのでんぷん工場。
でんげん馬鈴薯から“でんぷん”
作る工場です。

さてここであぐりっこに質問!

佐々木
でんぷんって一般的に
 何に使われているか分かるかな?」

今回のあぐりっこは6年生の
岡田侑樹(ユウキ)君と伊藤なつみちゃん。
2人とも「う~ん?」とだんまり…

森崎「そもそもでんぷんって何ですかね?」

JAこしみず 根本政仁さん
「一般的には片栗粉とかお菓子とか
 ラーメンとか…」

佐々木「ハイ!そのへんでもうちょっと…」

藤尾
「せっかく教えて頂いてるのに
 ナゼ止めるの…?」

森崎
ハハ~ン!あとででんぷんクイズ
 するつもりだな?」

ギクッ!
そもそもでんぷんとは
植物が空気中の二酸化炭素から
太陽の光のエネルギーをかりて作り出す物質。
中華丼などのトロミ付けや、
大福の表面についている粉
などがそう!
では「でんぷん」がどのように
作られているのか教えてもらおう!

根本さん
「工場では3種類の原料を使っています。
 (紫色のは)新種のコナユキです」

藤尾
「でんぷんを取るためだけに
 品種改良されたイモなんですか?」

根本さん「そうです!」

なつみ「知らなかった!」

ではでんぷんの作り方を見ていきましょう。

森崎
「こちらが“でんげん馬鈴薯”を
 すりつぶしたものですね」

ドロッとしたかたまりです。

森崎「スムージーみたい」

森崎「このすりつぶしたものから…?」

根本さん
「まずこの中から 
 ≪でんぷんにならない水分≫
 廃水を捨てる!」

森崎
「この水分を捨てます。
 そしてスカスカになった
 ≪でんぷんカス≫も捨てます」

この≪水分≫≪カス≫を取り除くと…


2013年11月23日(土) |  暮らしに欠かせないでんぷん!

『でんぷん乳』というのが出来上がります。

根本さん
「ずっと置いておきますと
 でんぷん部分は下に下がって
 水と分離しちゃいます。
 なので撹拌(かくはん)をしてます」

この水分を真空乾燥機で飛ばします。
すると…

この状態に!
でんぷんの一歩手前
水分量が約38%『生粉(なまこ)』!

触ってみると…

ユウキ「メチャしっとりしてる」

なつみ
「サラサラと言うより
 ツブツブがあってそれを潰すと
 サラサラになる感じ!」

森崎「触っててキュッキュしますね」

藤尾
「水分があるから握ると固まりますね。
 市販の片栗粉より固まりやすい」

森崎「さてこの“生粉(なまこ)”を?」

根本さん
「さらに水分を18%以下に乾燥します。
 そうするとこうしたサラサラした
 でんぷんになります」

触ってみると…

ユウキ
「スゴイ全然違う!
 触った瞬間サラサラ

森崎「気持ちいい~」

佐々木
「これは粒子が細かい!
 “でんげん馬鈴薯”がこうやって
 でんぷんに姿を変えましたよ。
 そして商品になっていくんです」

ではでんぷんにちょっと
詳しくなったところで…
でんぷんクイズ!

この中で“でんぷん”が使われているものは
どれでしょう?
食べ物以外にもたくさんありますが、
みんなも考えてみてね!?

あぐりっこの答えは-

ユウキ
「お菓子・と発泡資材と
 インスタントラーメンです」

なつみ
「でんぷんって学校で栄養って習ったから。
 ペンキに栄養入ってても意味ないな~

みなさんは、何かわかりましたか?
さぁて正解は?

JAこしみず 佐藤さん
「正解は…全部です!

森崎「全部??」

佐藤さん
「そうなんです。
 でんぷんみなさんの生活にとって
 無くてはならないものなんですね

藤尾「口紅もですか?」

佐藤さん「何でもありですね」

ユウキ「あり得ない!」

森崎
「実は私たちの周りには
 こんなにでんぷんがあふれています。
 だからこんなに必要なんだよね!」

あぐり一行の後ろには
山のように積まれた“でんぷん”が…

実は私たちの暮らしに欠かせないもの
だったんですね。

森崎
「以前でんぷんを取材しました!」

(2009年9月26日に小清水町にやってきて
 でんぷんをお勉強しました)

 
森崎
「馬鈴薯からでんぷんを作るのに
 ≪引き算≫したものがあったよね?」

でんげん馬鈴薯をすった
ドロッとしたかたまりから引いたもの…

森崎
≪しぼり汁≫≪しぼりカス≫
 これを有効に使っていました!」

藤尾「何に使っているの?」

かつて取材したリーダーだからこそ知る
そのしぼり汁としぼりカスの有効活用とは?


2013年11月23日(土) |  循環農業がパワーアップ!?

さて引き算するしぼり汁しぼりカス
どう有効活用しているのか?
とある場所にやってきました。

森崎「おいで~」

あぐりっこ「すげえ!」

森崎「ここがしぼりカスの館です」

藤尾「すごい、でんぷんの香りします」

これはしぼりカスが集められた
【粕ヤード】。

これらがどう活用されるか?

森崎
「このでんぷんカスは、
 小麦の表皮で副産物の“ふすま”
 と呼ばれるものと合わさって
 【牛のエサ】になるんです。
 もう1つのしぼり汁
 ●畑の肥料になる
 ●浄化して川に放流…ということを
 4年前にこちらで取材しました」

4年前、番組ではでん粉工場から出る
「でんぷん粕」「しぼり汁」
それぞれ牛の餌や畑の「肥料」として
利用されている循環型農業について学びました。
2013年の今年、この仕組みが
ある発見によってヴァージョンアップ
されているということなのです。

その秘密をJAこしみず真柳正嗣さんに
教えてもらいましょう!

真柳さん
「でんぷんを絞るとどうしても
 この≪しぼり汁≫がでます。
 この≪しぼり汁≫を酸性にするんです
 すると…」
真柳さん
「≪しぼり汁≫の中のタンパク質が沈んで
 そのタンパク質が牛のエサになるんです」

森崎
「ってことは(酸性にすることで)
 分離が出来るんだ!
 上澄みと下(タンパク質)が」

真柳さん
「そしてこの水分肥料にします。
 いい香りの肥料になります。
 しかも雑菌がいなくなるんですよ」

を加えることで
「搾り汁」の中の雑菌が死滅するなど、
よい効果
が表れました。
「でんぷんカス」には搾り汁から
回収されたタンパクを加えることで、
より栄養価が高い餌に変身!
といいことづくめ。
この餌は町内のTMRセンター、
牛の給食センターで作られていて、
酪農家さんからも好評なんです。
更に畑の肥料には隣町の工場
ある副産物をプラスして、
よりパワーアップした!
ということなのですが…

2013年11月23日(土) |  でんぷんの町という誇りが生み出すパワー
真柳さん
「この肥料になる部分にもう1つ!
 砂糖を作る工場の副産物、
 ≪ライムケーキ≫というカルシウム。
 このカルシウムを入れると
 畑にもっとよい肥料になります」

製糖工場の副産物である
ライムケーキを加えることで
肥料としてパワーアップ!

製糖工場もライムケーキの
新しい使い道ができて喜んでいます。

こうして地域の工場で捨てられていた物が
より活用される仕組みが生まれたのです。

 

森崎
「牛が育つ。つまり牛乳が育ちます。
 肥料が育ちます。
 つまり畑でとれるものが育ちます。
 そしてでんぷん・小麦・てん菜も
 育っていって
 よりより循環になっている!
 ハイ小清水町がパワーアップ!

藤尾
「そういうコト~!
 小清水が元気になってるって!」

真柳さん
「この仕組みが出来た後
 農協の担当者がそれぞれのセクションで 
 これを支えてくれましたね。
 <牛のエサ>の部分は畜産課職員、
 <肥料>部分振興課や資材課の
 肥料の技術担当、そしてでんぷん工場。
 全部の職員総力でこの仕組みを支えてます
 
森崎
「みんなでパワーアップしたんですね」

小清水町はおよそ8万7000トン
でんげん馬鈴薯を生産していて、
この工場で「でんぷん」になります。

でんげん馬鈴薯の収穫は9~11月の2ヶ月。
その2ヶ月、工場は24時間稼働し続けます。
そして年間およそ1万9500トンもの
でんぷんを作っているのです。

でんげん馬鈴薯が中心となって、
人と人とが繋がっている小清水町。
町の特徴を生かした農業スタイルを
充実させています。

女性部の皆さんと小清水町の
オリジナルキャラクター「でん坊」くん。

みんながあぐりメンバーのために
小清水町のグルメ「でんぷんだんご」
をご用意してくれました。

~JAこしみず女性部~
中山則子さん、林和子さん
南明子さん、中山奈津美さん

あぐり一行
「うわ~ステーキみた」

中山さん
「お豆さんとでんぷんを混ぜ合わせて
 焼いた食べ物なんです」

藤尾「小清水ではポピュラー?」

中山さん「伝統がありますよ!」

さてお味は…

ユウキ「ん??うっ…うまっ!
そしてユウキ大笑い。美味しいんですね。

そしてちょっとお豆が苦手ななつみは…

なつみ
「甘いけれど少ししょっぱいみたいな感じで
 おやつでも食べられるし
 いっぱいあればお昼ごはんにも
 なりそうなぐらい美味しい!

藤尾
「おもちとは違うプルンとした感じ!」

森崎「うまいよっでん坊!」

佐々木
「このでんぷん団子がきっかけになって
 さらに町が活性化していると
 お聞きしたんですが…」

中山さん
素敵な工場が建っているんです。
 そこに行けばみなさんが
 うわ~ってなると思います」

森崎「わあとなるステキな場所?」

そのステキな場所とは…?


2013年11月23日(土) |  小学校が町自慢の工場に♪

女性部のみなさんにヒントをもらい、
やってきたのは
今年の7月にオープンしたというコチラ!

工場とお店が併設されていて、
気軽に生産ラインを見学できます。
人気商品は小清水町自慢の
でんぷんを使ったお煎餅「ほがじゃ」です。

≪福太郎㈱ 小清水北陽工場≫
住所:小清水町字小清水304-1
電話:0152-63-4141

■ほがじゃ(ほたて味)16枚入り630円

佐々木
「でんぷん団子がきっかけになって
 ここが誕生したそうなんですが…」

㈱山口油屋福太郎 北海道支店
津野 比呂江さん
「元々こちらの会社は福岡県に本社があり
 ジャガイモのでんぷんを使ったせんべいを 
 作っていました。
 その際にでんぷんが不足しまして
 小清水町の『でんぷん団子』の大きさで
 ギネスに挑戦!というのを
(山口油屋福太郎の)社長がラジオで聞いて
 それが繋がりとなって小清水町に工場を
 建てるきっかけとなりました」
 

そうなんです。
おととし世界一大きなでんぷん団子を作り
ギネスに挑戦した小清水町。
そのチャレンジは見事成功し、
ギネスに認定されました。
そのニュースを偶然、社長がラジオで
聞いていたということなのです。

㈱山口油屋福太郎 山口 毅 社長
「在庫に余裕があるからね。
 何か新しいものを作りたいという
 若者の挑戦があるんじゃないかと。
 また町民の方々や町長さんをはじめ
 組合長さんたちがものすごい
 協力的なんですね。私どもも
 お役に立つ企業でありたいという気持ちで
 今年の7月から工場をオープンしました」
 
でんぷんの品質、
そして町の人達に魅了された社長は、
今年、小清水町に工場を構えました。

実はこの工場、ある建物を利用して
作られているんです。ヒントはこの子達!

『こんにちは~』

森崎「なんだあぐりっこみたいだ」

津野さん
「実はここが工場になる前は小学校
 その時に通っていた子供たちです!」

森崎「みんな通ってたの?」

『ハイ!』

森崎「なんで?小学校なくなったの?」

『小清水小学校と合併になりました!』

実はこちらは2012年3月に閉校した
小清水町立北陽小学校。

かつてのみんなの学び舎だったんです。

森崎
「廃校になってお菓子工場になった!」

藤尾
「じゃあちょっと前のお菓子になる前の
 学校にランドセル背負って行ってた!」

『まあ~そういう事ですね!』

森崎
「じゃあみんなが居た所は何だったの?」

『職員室!』『校長室!』『保健室!』

森崎「そんなにいっぱい!あったんだ」

小学校の面影を残した工場にしたい…
ということで、
当時ここに通っていた児童が書いた
小学校の思い出の絵
プロのイラストレーターが色付けし、
工場内に飾っています。

森崎「自分の絵がこうなってどう?」

志和地穂香ちゃん
「恥ずかしいやらスゴイやら…」


森崎「タクマ?何してんの?」

鎌田拓真くん『将棋!』

森崎
「みんなの絵が飾ってあってどう?」

荒木七笑ちゃん
『閉校したけど利用されていて
 とてもうれしい!

宮野太一くん
『拓真くんも太紀くんも休日も来る!』

藤尾「えっ自由に遊びに来ていいの?」

森崎「ここショップだよ!」

津野さん
「別のところに休憩所があるので
 そこは自由に使えます!」

藤尾「へえ~ステキ!」

じゃ~ん、もんすけです!
地元のでんぷんを使った
せんべい工場が出来たことで
マチは活気づいています。

でんげん馬鈴薯生産者 藤井隆博さん
「目の前に工場があって
 加工しているいい匂いが伝わってくる!
 (馬鈴薯を)使ってくれる工場が
 近くにあることで、
 ちょっとでも良い馬鈴薯をいっぱい
 生産したいと思うようになりました」

でん粉を使った郷土料理を受け継いでいる
町のお母さん達も喜んでいます!

林 和子さん
誰が来てもお土産として渡せるように
 いつもストックしています」

中山 則子さん
「お菓子などの形になったことが
 私たちにとって働く励みになっている!

地元の方々の温かい思いを受け、
社長も新たな夢が膨らんでいるようです。

㈱山口油屋福太郎 山口 毅 社長
「将来はもう少し工場を拡張して
 北海道の良い食材!そういうものを使った
 外食産業の資財を作りたい!
 おやつになる“ほがじゃ”以上のものを
 作りたいと思っています」

それでは小清水町自慢のでんぷんを使った
「ほがじゃ」をいただきます!

太一くん『うまい!』
拓真『ホタテ味だよ』『ピリ辛』

なつみ「ちょっと固めで美味しい!」

森崎「うまい!日本酒飲みたい」

佐々木「バリバリって歯ごたえがいい」

藤尾「美味しい」

さて活気にあふれる小清水町の秘密を
今日一日学んできました…

森崎
「まちが元気になっていく方法が
 すごくよく分かったと思う。
 ひとつは≪農産物から≫町が元気に
 なっていくこと。もうひとつは
 ≪無駄にしない≫こと。
 でんぷんを作る時のカス。
 こういうものをどうやったら
 有効活用できるのか?
 4年間に確率していたシステムを
 さらに進化させて作った…
 そしてこの子たちの学校、
 この子たちの想いを無駄にしない!
 この無駄にしないって思いが
 小清水町を元気に元気にしていった!
 みんないい町に住んでるなあ!」
 
小清水町の循環型農業によって
人も町も活性化!
しかもみんな誇りに満ち溢れてました。
ますますパワーアップする
小清水町から目が離せないぞ~




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